チェーホフの帽子、少し本のこと2014/06/13

 マラマッド『レンブラントの帽子』(夏葉社)を読んでいたら、2つめ「引き出しの中の人間」にチェーホフの帽子も出てきて、レンブラントのほうはあの白いゆるゆるのやつだよねと納得したのだが、ショッピングモールの通路を歩きながら、そもそもチェーホフってどんな顔だっけ?、と急に疑問が浮かび、取りあえずSiriに「ロシア人、文豪、チェーホフ、帽子」と尋ねてみると、明るい声でハキハキと近くの吉野家の場所を教えてくれようとした。
 帰宅してパソで画像を見ているが、このつばのついた小さめの丸い帽子のこと? それとも耳あてのついた裏に毛皮が張ってあるもの? チェーホフの風貌は、最近のエリック・クラプトンにどこか似ている。

 知らなかったが、マラマッドやベロー、アップダイクなどが今では絶版になっているらしい。かつては文庫で手軽に読めたのに。
『レンブラントの帽子』のような良質の本が、読み続ける価値のある他作品の再出版にもつながるといいと思う。あるいは、オンデマンドで個別オーダー、紙かデジタルを選択、なんて日も近いのだろうか。