ヘミングウェイの妻たち ― 2014/01/18
いいタイミングのように思うが、「パリの妻」は4人の中の最初の妻ハドリーであり、ニコール・キッドマン演じるゲルホーンは3番目のマーサだ。
ハドリーが語る若いヘミングウェイとのラブ・ストーリーは、ノンフィクション・ノヴェルという性格からか、原田マハ的に甘い。
映画のほうも見せ場作りが優先し、キャパが「崩れ落ちる兵士」をパパ・ヘミングウェイやマーサと一緒の前線で撮影したりするので、ひっくり返って驚く。さらにパパは崩れ落ちた兵士を看取り、その銃を携えてベレー帽かぶったまま人民戦線の兵士に加わり、叫びながら走ったりするのだ。おまけに、それを見たマーサが銃弾飛び交う中を、ヘミングウェイの名呼びつつ追いかける。どわーっ。
と、ちょっと無節操な作品ふたつだけど、読み終わった時、見終わった時には、それぞれの角度からのヘミングウェイがくっきり見えて来るのだろうとも思う。
モンティ・パイソンの秀才マイケル・ペイリンの"Hemingway Adventure"や、今村楯夫先生の『ヘミングウェイの流儀』など、どれを読んでも面白いのは、もちろんこの大作家の魅力によるものなのだ。
コメント
_ K ― 2014/01/20 18:12
_ dragonfly ― 2014/01/21 22:04
Kさん、教えて下さってありがとう。
ところが、新学期が忙しくなかなか読み進みません。まだバンビも生まれていないし、スタインもジョイスも出てこない。
そうです。語り口のふわっとした小説です。
ところが、新学期が忙しくなかなか読み進みません。まだバンビも生まれていないし、スタインもジョイスも出てこない。
そうです。語り口のふわっとした小説です。
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昨年の7月に日本語訳が出版されて、じわじわと人気が出ているようですね。