講談社版 赤毛のアンシリーズ2014/06/04

 NHK『花子とアン』のおかげで、物入れの奥を探ったり、引っ張り出したものを読んだりしている。休職中なのに、何だか忙しい。いや、暇だからこんなことしてるんでしょ。
 検索したところ、このブームで村岡花子さん訳の講談社版アン・シリーズを懐かしく思う昭和の本好き少女が、他にも大勢いるようだ。
 手持ちの本画像を置いておきます。色あせてしまいましたが、これです。
他にモンゴメリ関連の本数冊。新潮文庫のエミリーやパットはまだ掘り出していない。

annbooks

 『アンのゆりかご』によれば、最初の赤毛のアン』は1952年(昭和27年)三笠書房から出版され(その経緯がこれから連続ドラマに出てきますね、きっと)、5冊目まで刊行。それが講談社に引き継がれ、1964年(昭和39年)から10冊シリーズが順次出版されたらしい(各巻350円)。その間1冊目の赤毛のアンだけが偕成社や講談社の少年少女文学全集にも収められている。(国立国会図書館データベース検索)

 ルピナス色(PEIらしい花)の箱入りシリーズは、村岡さんの巻末解説も鈴木義治画伯の挿絵もこの上なく素晴らしい。
翻訳の文体はもちろん古めかしいし、省略も指摘されるなどして、その後読みやすい抄訳や完全訳が何冊も出版された。が、村岡さんの日本語の、この格調の高さはどうだろう。遠い中学生の頃、アンの本を美しく端正な日本語で読んだことを、わたしはとても幸運だったと思っている。

コメント

_ くろねこ ― 2014/06/05 08:29

はい、本好きの昭和の元少女です(笑)
NHKは見ていないのですが、このブームで、イベントなどの広告を見て懐かしく思いました。
そんな話をしたら、それまで、あまりお話したことがなかった方と親しくお話しするようになりました。話してみたら、ホントに気が合う^_^
アンが繋ぐご縁かなと。

_ dragonfly ― 2014/06/05 20:43

くろねこさん、ホント懐かしいですね。NHK連ドラをしっかり見るの、実は今回が初めて。Eiwaの友人と「ごきげんよう」を言い合ってます。
モンゴメリは気持ちの中に何かを形作りますよね。共感できるお仲間が見つかってよかった:-)

_ けいこ ― 2014/09/17 16:46

はじめまして。
昭和女子だったその昔、講談社版赤毛のアンシリーズを胸踊らせて読みました。
それは気に入って大事にしておりましたが、私のアンは紫色の箱入りで、昭和48年初版判です。
昭和38年初版判は箱の装丁が違うと聞いて、どんなものだったのか見たくてたまりませんでした。

素敵ですね~!

本というのは中身はもちろんのこと、装丁もとても重要だと思っています。
最近このような素晴らしい箱入りの装丁を殆ど見なくなりさみしいばかりですが、こちらでこの本を拝見でき、幸せを分けていただいた気持ちです。
ありがとうございました。

_ dragonfly ― 2014/09/18 10:53

けいこさん、ご訪問ありがとうございます。
ここに載せておいてよかった。箱の背には葉っぱが描かれていて、1巻目は1枚〜10巻目には10枚、となっているところが見えるでしょうか。色あせてしまったけど、しっかりした箱です。けいこさんのご本も鈴木義治画伯の挿絵入りですね。どの絵も好きでした。

ドラマではいよいよ『赤毛のアン』初出版ですね。どんな装丁で登場するのでしょうか。

_ のののの ― 2014/10/18 19:39

私も同じ装丁のアンシリーズを持っています。大好きすぎて、嫁ぎ先にも一緒に嫁入りしました(笑)
でも残念ながら1巻目をなくしてしまい、どうにかして手に入れたいと思ってネットで探していますが見つかりません。でもそのおかげでこのブログを見ることになり嬉しく思います。
『遠い中学生の頃、アンの本を美しく端正な日本語で読んだことを、わたしはとても幸運だったと思っている。』共感です!もしかして同世代ですね。。。
私はこの年になって、このようにブログに参加したのは初めてです!書かずにはいられない、、とは、やはりAnneのせいですね(笑)

_ dragonfly ― 2014/10/19 18:26

ののののさん、貴重な初めてのコメントをありがとうございます。
そう、同世代、アンの愛読者、もう気持ちが通じ合う気がしますね^^
「大好きすぎて」わたしも幾度も一緒にお引越ししました。1巻目が見つかりますように。
ドラマは終わってしまいましたが、石橋蓮司さんの「そうさな」よかったですね。マシュウとぴったり重なりました。

ところで、6月以降に書かれたサイトで出版の経緯が分かりましたので、本文の訂正をしようと思っています。

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