しみじみと9月2011/09/10

 言うまでもないことだが、様々なことが同時進行で起きている。
教えたり笑ったり、食べたり悔やんだり、見たり驚いたり、聞いたり考えたりしているうちに早くも9月。
 娘の初出張と息子の独立予告があり、子どもたちがもはや子どもではなくなったことを否が応にも認識する。
 大切な友人たちの心配ごと、恩師の訃報、、、秋が影を濃くしてゆくが、行き帰りに飛んでいるトンボを見て、少し気持ちを軽くする。

 Kさんに教えていただいた『ナヴァホの砂絵』を読んでいる。
ウォレス・スティーヴンスの「黒むく鳥を見る13の方法」は、18歳(!!)の時に高島先生が教えてくださった。ガートルード・スタインの「アメリカ人の成り立ち」は、20歳の時青沼先生が。
 そうして学んだはずのことは、怠け者にとって、今ではおぼろげなイメージのようなものでしかないのだが、何かの折に力になってくれるようにも思う。トンボと同じようにね。

 こうして座っている机の右の壁に、ナヴァホの砂絵が架けてある。横たわるコヨーテと羽飾り装束のウォリアー(多分)。5年前にアリゾナで買った観光客用のお土産だけど。

コメント

_ ちこ ― 2011/09/10 12:08

本当に・・・「しみじみと・・・」ですね。
私も何とか無事に9月を迎えることができました(^^)
近々、お会いしたですね。

_ dragonfly ― 2011/09/10 14:43

ちこちゃん、この残暑、けっこう厳しい、、。無理せず過ごしてね。
本当に機会を見つけてお会いしましょう。メールするね。

土曜日、本を抱え、風の通る場所を求めて、家の中を移動してます。
さっき起きてきた息子に
「毎日会えないかと思うと寂しいな」と素直に感想を言ったら、
「じゃあ40歳までいようか」と恐ろしい答が返ってきました。
引き止めてはいけないぞ。独立はたぶん来年?

_ K ― 2011/09/10 16:28

秋ですね。詩人ではないので、9月の情趣を歌いあげることができない自分が情けなくって.....。

『ナヴァホの砂絵』、自分で全部読んでないのにおすすめしてごめんなさい。<(_ _)>
これ、古書業界でいわれる「小沢本」(小沢書店が出版した本)でしたね。稀覯本です。装幀が、(当時の)現代アーティスト・高松次郎さんです。気づかないで推薦して本当にごめんなさい。「日本の古書」で調べたら、結構な値段でした。<(_ _)>

まだ、前編のスタインについての文章と後編だけしか読んでないのですが、金関先生の詩的センスのよさがバランスよく出ているように感じています。
dragonfly先生の詩的感性の鋭さ.....。本当にアメリカの先住民族の詩とか、現代の詩や美術がお好きなのがよくわかりました。

ワンパターンではありますが、瀧口修造さんがこんなことを書いています。
「プエブロ・インディアンたちは砂の上に絵を描きます。風が吹けば、それは一瞬にして散ってしまうのです。私は紙の上にペンとインクと少量の水で描いてみます。それは砂よりもすこし永もちがするでしょうが、雨や風にはひとたまりもないでしょう。 数ヵ月前に一冊のスケッチ・ブックを買ってきたのが始まりでした。私は万年筆で線をひきました。そして原稿用紙の文字ではない何ものかをそこに求めました。それは書いているのか描いているのかわかりません。その不分明のところが私には問題なのですが。」(南天子画廊 一九六〇年十月、個展カタログ)


そうだ!サラダを食べましょう!;-)

_ dragonfly ― 2011/09/10 22:19

秋のサラダですね、ぜひ:-)

本棚を掘って(というのは私の本棚は3重に本が入っており、棚板が壊れて崩れ落ちた経験からダボ穴には釘が打ち込んであるけど、実際は下の段からギュウギュウに本が積み重ねてあるんです。棚板はその間にサンドイッチ状に挟んであるだけ)見つけました、金関先生訳の『アリス・B・トクラスの自伝』。76080と小さく番号が入ってます(76年に買った80冊目の本という意味)
金関先生が精力的に研究書をお出しになるのはその後のことで、わたしは子育て期の絵本時代に突入したようです。

Kさんが瀧口修造氏側から、私が富岡多恵子さん側からスタインにアプローチしているのは興味深いですね。
言い忘れていますが、筒井康隆、JJ氏と同じくらいよく読んだのは富岡さんでした。と書くと、池田満寿夫さんまで広がってしまうね。
いずれにせよ、ちゃらんぽらんです。買い被りされませぬよう。

_ K ― 2011/09/11 18:52

『ナヴァホの砂絵』読み終わりました。
#図書館で借りちゃったんですけど。
当たり前のことですが、詩の翻訳がうまいですね。

知っているアーティストについて知識が増えました。知らない詩人たちにも接することができました。

ガートルード・スタインへの興味から読みはじめました(まだ初心者)。百科事典以上の知識もないので、もう少しいろいろ読んでみます。『現代芸術のエポック・エロイク ----- パリのガートルード・スタイン』も届いたらすぐ読みます。
目次だけみたら、すごく面白そうなんです。

まだまだ知らないことが多いのですが、いつかはわかるかもしれないと信じたいです。マルセル・デュシャンなどは、断続的に15年くらい調べたり読んだりしていますが、なんとか輪郭がつかめたかなと感じられるようになったのは 2005年の展覧会くらいだったとおもいます。
悲観も楽観もしないのですが、そのうちになんとかなるようです。

デュシャンついでに。
『ナヴァホの砂絵』で写真が掲載されている「大ガラス」は、フィラデルフィア美術館にあって、ネットで画像と2つの音声ファイルが公開されています。
音声は英語なのでわかりません。:-(

http://www.philamuseum.org/collections/permanent/54149.html?mulR=9884|122

_ dragonfly ― 2011/09/11 22:19

5分刈りヘンテコおばさんスタイン、いいですよね。信念の人(つまり私の憧れ)なのです。
デュシャンは難解。wikiにはマン・レイもスティーグリッツも出てきますね。どんどん広がり、読むものがたくさんあって、忙しい秋です。
ピカソのスタイン、サンンフランシスコからMETに戻っているでしょうか。

_ yummy ― 2011/09/21 21:07

はい、9月生まれのyummyちゃんです♪
ついこの間まではウキウキの9月でしたが、妙齢になりだんだん気がつかないフリをするようになりました。
ナヴァホといえば、エディ・マーフィーの映画に出てきたライバル役の人がナヴァホだったことしか思い浮かびませんw

_ dragonfly ― 2011/09/22 22:07

ものすごく遅くなっちゃったけど、yummyちゃんお誕生日おめでとう♥
気がつかないふりしてもしなくても、まだ若い!
エディ・マーフィーのその映画って何?初期の『大逆転』とビバリーヒルズのと、『ナッティ・プロフェッサー』が今頭に浮かんだけど。どれも面白かったね。

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