G校 スピーチ・コンテスト優勝!2008/08/29

 今日は前期スピーチコンテストだ。この日のために学生たちはせっせと(とは言えない輩もいたが)作文を書き、教師が添削して学生が清書した後、クラス内発表を行ない、投票して代表を決め、、といつもより多忙な1ヶ月だった。

 今年度から、スピーチ発表をするのは、みんなの日本語修了以上の学生になった。つまり、私たち初中級クラスが、代表の中では一番下のレベルということになる。語彙の量も文法の知識も、もちろん中級や上級にはかなわない。だが、初級修了レベルの日本語でも、何かをしっかり表現することはできるはずだ。

 クラス予選では、ダントツ1位でアントニオの『中村さんの話』が選ばれた。課題「私のまわりにいる日本人」を、短いけれど深みのある話にまとめている。
 応援団長は、穏やかで機転のきくスティーブンが務めることになった。

 午後2時、コンテスト開始。アントニオの発表は4番目だ。
他のクラスに較べると、一番地味な応援団、、。でも気持ちは伝わるね。ガンバレ、アントニオ。

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 落ち着いているように見えるが、200人の前で話すのはドキドキだろう。あれれ、何かちょっと抜けてないか。

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 私たちのアントニオが優勝だ! 結果発表に、クラスは大喜びだった。
素晴しい。おめでとう!
 賞品はNintendo DSと金田一先生の『日本語レッスン』だった。

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 考えてみると、パフォーマンスではなく、スピーチに徹したことがよい結果になったのではないかしら。
 「中村さん」とは、アントニオが出会ったスーパーの掃除人であり、イタリア語も話せる元エリートだった。人生の悲哀、そこから人は何を学ぶか。誠実さが感じられる素敵な文章だった。抑えたユーモアもよかった。