ミネソタ及びその後のルート(第12次遠征隊#1)2013/07/14

 学期休みを利用して、6月末から10日ほど、ミネソタ州とヴァージニア州、ウエスト・ヴァージニア州へ出かけた。
 ミネソタ州のブルミントンには、4年に一度片付けなくてはいけない用事がある。知り合いのアメリカ人宅に泊めていただいて所用を済ませ、以前お世話になった3軒の家族とも会って、楽しく忙しく2日間を過ごした。
 全米一のショッピングセンター、モール・オブ・アメリカにも当然足を運ぶ。それほど買うものはないけど。今回ずっと車を出してくれていたスーザンが、途中J.F.ケネディ高校向かいのガソリンスタンドに入った。
学校は既に夏休みで、しんと静かだ。空が青い。校舎の様子は、わたしが教えていた12年前とほとんど変わらない。

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 3日目にワシントンD.C.へ飛び、東京から直行便で来る友人(大学時代のサークル仲間)と待ち合わせた。ダレス空港からのドライブルートは、下のマップの通り。

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シェナンドー国立公園(第12次遠征隊#2)2013/07/15

Almost heaven West Virginia
Blue Ridge Mountain, Shenandoah River...

 という出だしに聞き覚えはあるだろうか。はい、ジョン・デンバーの"Country Road"ですよね。

 ミネアポリス空港ーワシントン・ダレス空港便が大幅に遅れ、待ち合わせはどうなることかと心配したが、さすが数回の旅行を共にした旅友だちだ。便名をチェックし、バゲージクレームで待っていてくれた。
 レンタカーを借り、D.C.と反対方向のリーズバーグへ。予定より2時間遅れでホテルにチェックインし、近くのアウトレットで閉店までの1時間を過ごした。

 翌朝、Safewayで水やサンドイッチ、果物を買い、West VirginiaのHarpers Ferry付近を走って、Shenandoah National Parkに入った。
 ハーパーズフェリー歴史公園は、南北戦争直前のジョン・ブラウンの蜂起などで有名な場所だが、先を急ぐため今回は公園内に入ることはできなかった。州道を通り、シェナンドー国立公園スカイライン・ドライブを南下する。

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 空気が澄み切った山のドライブウェイ、しかし緑濃い国からやって来た二人にはあまり感動がないかもしれない。
「信州の○○スカイラインに似てる」「奥日光みたい」
単に走り抜けるだけでは、シェナンドーの魅力はわからなかったのだろう。入り口で渡されたパンフレットによれば、岩場の見晴し台や滝へのトレイル・ハイキングなどたくさんの楽しみがあるようだ。

ヴァージニア大学散歩(第12次遠征隊#3)2013/07/15

 シャーロッツビルのヴァージニア大学は、1819年トマス・ジェファーソンによって創立された。建国の父ジェファーソンの設計したロタンダ(円形建築)が、郊外にあるモンティチェロと共に世界遺産に登録されている。

 朝のヴァージニア大学を散策した。他には見学者がほんの数人いるだけだ。ロタンダは、Academic Villageというジェファーソンの理想を象徴している。
1826年に完成した建物は、しかし残念ながら1895年、火事で焼失した。その後1976年に、オリジナル設計図に基づいて再建されたという(参考:パンフレット)

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 大学では多くの著名人が学んでおり、創立直後に入学したエドガー・アラン・ポーの寮の部屋が今も残っている。ただし、養父からの学費を賭け事で使い果たした彼は、たった1年でここを去ったそうだ。
 ガラス越しに見える部屋には、raven(大鴉、おおがらす)の剥製が置かれている。"Nevermore"
探偵小説の祖と言われ、SFの始まりにも大きな影響を与えた作家の部屋は、西棟の13号室だった。告げ口心臓、黒猫、赤死病の仮面、アッシャー家の崩壊、、どれも怖かったですねえ。

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モンティチェロ(第12次遠征隊#4)2013/07/15

 アメリカ国内で邸宅や文化史跡などを見学する場合、たいていは入場券購入時に案内時間を指定される。個人で気ままに歩くのではなく、館内ツアーのグループに入ってガイドの説明を聞きながら、その施設を回るのだ。
 ヴァージニア大学からモンティチェロ地区へは、車で15分ほど。ビジターセンターでチケットを購入し、短い紹介映画を見てから、シャトルバスで丘の上へ移動した。11:25amからの邸内ツアーに参加する。内部は写真撮影禁止だ。

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 屋敷の下には、大農園を見晴らすパビリオンがある。菜園では19世紀と同じ野菜が、それらの種子を保存するために栽培されているそうだ。

 言い尽くされていそうだが、合衆国憲法の起草者であるジェファーソンが「人間は皆、平等」と唱いながら、200人の奴隷を所有していたことは論議を呼ぶ話題だ。また、使用人との間に4人の子供を設けたことも知られている。今では数百人に及ぶ子孫たちの本が、ギフトショップに置かれていた。

 三代目の大統領時代に、ジェファーソンはルイジアナ購入とルイスとクラーク探検隊を行った。ナポレオンと交わしたルイジアナ購入の契約書は、ワシントンD.C.の公文書館で見ることができる。
数年前、大いにアメリカ的なルース&クラークの探検記録を読んだ。彼らを助けたインディアンのサカジャウェアは、今1ドルコインに刻印されている。
邸宅のホールに、探検隊から実際に贈られたネイティヴ・アメリカンのオブジェが飾られていた。

 とても有名な、ジェファーソンらしい言葉↓
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コロニアル・ウィリアムズバーグ(第12次遠征隊#5)2013/07/16

 何年も前から、来よう来ようと思っていたウィリアムズバーグだ。期待が大きかったせいか、アミューズメント・パークっぽい雰囲気にやや興味が削がれた。
つい長くなりがちな旅行備忘録、ここは簡単に写真を置いておこう。
 町には、17-18世紀ヴァージニア植民地時代の建物が当時のまま建っている。

 日本語パンフレットも置いてあったけど、、、
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ヘンリー岬灯台(第12次遠征隊#6)2013/07/16

 ウイリアムズバーグには2泊した。ホテルのある通りはPocahontas Trailという名前で、"keep right", "turn left"といつもクールな声で命令するカーナビが、通りの名だけ妙な抑揚をつけて大きく言うので、運転しながら二人で笑い転げ、曲がる道を間違えたりした。
「ポカホーンタァス・トレーィル」
そうだ、ここはポウハタン族の娘ポカホンタスがキャプテン・ジョン・スミスを救ったとされる、その地なのだ。

 旅行を計画している時、Cape Henry Lighthouseがチェサピーク湾の河口にあるのを知った。周辺はFirst Landing State Park になっている。つまり英国のヴァージニア会社が送り込んだ入植者たちは、1607年ここに初上陸したのだ。
 同行者Hさんとわたしは2011年の旅行で、マサチューセッツのプリマスを訪れている。言うまでもなく、清教徒ピルグリム・ファーザーズたちが1620年にメイフラワー号で上陸したのはケープコッド(タラ岬)だ。
 これで、その両方を見たことになる。

 左側の石造りの灯台が、1792年ジョージ・ワシントンの命を受けて建てられたヘンリー岬灯台だ。103段の階段を登ると、8角形の部屋から、白黒に塗られた1881年築の新ヘンリー岬灯台と、少し霞んだ夏の大西洋が見えた。そして、ガラス窓の外を、トンボが何匹も飛び交っていた。

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ワシントンD.C.で3日間(第12次遠征隊#7)2013/07/21

 ヘンリー岬からワシントンD.C.へ約3時間走り、モールまで徒歩圏のホテルにチェックインした。その後、わたしが空港の営業所へレンタカーを返却(今回の全走行距離は約980km)に行っている間に、友人は一人で散策を開始した。
 それから3日間にしたことを思い出してみよう。そうだ、体力の続く限り、歩きに歩いたのだ...
 リンカーン記念館、マーティン・ルーサー・キングJr.記念像、アメリカ歴史博物館、自然史博物館、ナショナル・ギャラリー、オールド・ポストオフィスのタワー、ミネソタW家の長女エミリーの住まいを訪問し夕食
独立記念日パレード、ホロコースト博物館、アメリカ美術館、ポートレイト・
ギャラリー、スポーツ・バー、独立記念日の花火、

 頼もしい友人Hとは要所要所で待ち合わせ、一緒にランチや夕食を取ったりした。そうした旅行ができることが有り難い。彼女は初日のうちに、航空博物館とホワイトハウスも見たそうだ。
 スミソニアンの博物館群とその他の市内名所、そしてアーリントン墓地やジョージ・ワシントンのマウント・ヴァーノンなどを見るためには、ワシントンD.C.に最低5日間は滞在する必要があるだろう。何しろD.C.は盛りだくさんなのだ。

 2011年の秋に完成したM.L.キング牧師の記念碑。ルイジアナ州から来たという家族が交替で記念撮影をしていた。背後の壁には、彼の14の名文が刻まれている。
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 7月4日独立記念日のパレード、軍隊、楽隊、騎馬隊、高校の吹奏楽団 、、、様々な団体が続いた。
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 そして、恒例の花火。ワシントン・モニュメントは2年前の地震でひびが入り、修復工事中だ。
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