旧Yahooブログの引っ越し ― 2019/06/07
Yahoo!ブログ終了に伴う移行ツールの提供開始、という案内が来た。しばらく放っておいた旧ブログは、いつだったか覗いてみた時には読み込み不可になっており、もう消滅したものとあきらめていたのだ。が、説明に沿ってデータ移動を試したところ、あら不思議、2005年から1年半ほどの記録が数日で復活した。
引っ越した旧「恐ろしべき」日本語教室(書庫)を読み返すと、あれもこれも愉快でたまらなかった新米教師の高揚した気分が蘇る。教えることは相互作用であり、初めて出会うどの学生とのやりとりも各々異なっているはずだ。その新鮮な意欲がすり減っていないだろうか。はい、摩耗してます、正直に言えば。
旧ブログには、アメリカ全州ドライブを開始した頃のことも書かれていた。2006年1月のメモだ。
「長田先生方式で、時々飛んではドライブしたら、60才くらいには終わるかな」と書いた13年前のわたし、いや、もう少し長くかかっているよ。おそらく、来年にはね。
日本語能力試験N2文法 学生の短文集 ― 2019/03/11
冬学期の中級2クラス、学生は18人(14カ国)
JLPTのN2レベル文法に取り組んでいる。授業中に、また宿題として提出された短文を少し集めてみた。原文のまま
・中級だから、文法はちゃんと使わないわけにいかない。
・友達の引っ越しはめんどくさいから、手伝うわけにいかない。
・母が作ったごはん、まずいわけがない。
・日本語が嫌いなわけだ。文法が難しいから。
・日本語が好きなわけはないけど、勉強している。
・一生懸命勉強していないわけではないが、やる気があるわけでもない。
・韓国人のわたしにしたら、日本のキムチは甘い。
・日本の新聞はわたしにしたら読めない。
・ルールを守ることは、日本人にしたら自然のことです。
・子供に親の言うをさせるままに、自主の芽をつむかもしれない。
・歩くままに、さいふが亡くなった。
・日本料理の美味しさはわたしが食べた限りでは焼き鳥しかない。
・悲しいことに、この小説の結末はみなんが死んじゃった。
・店長が性格が悪くて、ただ忍耐あるのみだ。
・彼女の目を見たとたん、好きになった。
・このレストランは安い。ケチなAさん向きだ。
・渋谷にはお金持ち向きのアパートが多い。
・そぶせんは、いつもおじいさんだらけなのでいやだ。
・彼らは何ヶ月も歩いた末、おばあさんの家を見つけた。
・しゅうまつになったかと思ったら、まだ火曜日だけだった。
・犬のうんこを踏んでしまたかと思ったら、空から鳥のうんこを落とされてきた。つらい日を過ごした。
・あの人はいつも明るい反面、心が悪魔っぽい。
・あなたはともかく、わたしはあいしています。
・かのじょがすきでたまらない。
・かんじがむずかしくてかなわない。
・けっこんにあたって、つまをさがした。
・日本人の社長に対して、あいさつしながらおじぎをしなければなりませんよ。
真夏の会話クラス代講 ― 2018/08/04
夏のK校は忙しい。なぜなら、短いホリデーコースや会話コースに、夏休み中の欧米人学生がどーっとやってくるから。
今期、久しぶりに短期コースの代講を数回引き受けた。完全に0スタートで毎日新しい内容を勉強した18人、4週間でサバイバル・ジャパニーズに織り込まれた名詞文、形容詞文、動詞文の基本も入った。多くはない既習項目を駆使し、臆せず日本語を話そうとするところが欧米人の良さだろう。(アジア人もネパール、スリランカなどは耳がよく、会話力が順調に伸びる)。
まとめの最終日は、ひらがな・カタカナカードで少し遊んだ。しばらくたつと何やら新しいゲームを始める自由さも欧米的。
このところ上級文法を受け持つことが多かったため、習いたてのラディカルな日本語遣いが新鮮だった。

正しい筆順 ― 2018/03/19
正しい書き順で書けば、美しく整った文字になるだろう。「だろう」と曖昧なのは、情けないほどの悪筆である上に筆順もいい加減だから。そうした頼りない状態で、漢字クラスをやり過ごしている(反省、でも直らない)。
冬学期はJLPT(日本語能力試験)N3レベルの担当だった。N1まで上がれば語彙を増やすほうに力点が置かれるが、N5で約100字、N4で約300字を勉強したこのレベルは、小学校の漢字学習数で言えばまだ3年生程度。特に非漢字圏の学生に対しては、漢字の成り立ちや筆順をゆっくり説明することが望ましい。「望ましい」ですよね、本当に。
毎回、おー、そうだった、こうだった、と書き直す二つの漢字。「必」と「飛」


漢字クラス(週2日、1時間半、約20人)の指導はこんな手順で行なっている。
・総まとめN3漢字の筆順付き練習シート(数年前にエクセルで作成)を配布
・1回に8つの漢字を導入、音読み・訓読み、使用頻度の高い熟語を説明
・前回の漢字でペア・ディクテーション(読み書きが交互にできるよう工夫)、
ふりがなをつけて提出、チェックし次回返却
・その日学習した漢字で短文作成、シートを提出、これも次回返却
・各課半分と終了時に、まとめ練習シートで読み書き復習
・校内漢字検定向けテスト形式プリント、必要に応じて使用
・その他、時間がある時には、漢字クイズ、漢字しりとり
漢字小カード(厚紙で作成、グループで読みチェック)など
教師が話す時間は短く、多国籍の学生たちが日本語で会話しながら学習を進める、というのがポイントだろうか。
教務からは進度の指定のみ、指導内容は各講師に任されている。学生は月1回の校内検定に合格すれば、次のクラスに上がれる。







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