ヒューストン美術館(第9次遠征隊#4)2011/01/03

 あわただしかった旅行の中に、しんと静かな1時間半がある。ヒューストン美術館the Museum of Fine Arts Houstonで過ごした時間だ。
本当はもっと長くいたかったが、あいにくクリスマス・イヴのため閉館が早い。私たちは急いで、それぞれ興味のある展示室に向かった。
 
 マチス、ミロ、カンディンスキーの部屋を、一人ゆっくり歩く。
シャガール、モジリアニ、ピカソの中央に、一人座ってみる。
絵を見る楽しさとは何だろう。乾いた気持ちが水分を含んで、柔らかくなっていくようだ。

 ちょっと怖い「キュクロプス」ルドンの、優しい後期作品を知ったのは収穫だ。
ゴヤに出会って、うれしいがちょっと驚く。
シカゴやフィラデルフィアに次ぐ、かなり規模の大きい美術館だそうだ。

 別の棟には、アジアやアフリカのアート、ネイティブ・アメリカンのアートも展示されている。プエブロ族の陶芸家、マリア・マルチネス作品の何と美しいこと。

 帰りがけに女性職員に声をかけられた。
「中国美術、よかったでしょ」
「はい、よかったです。私は日本人だけど」
なぜか妙に受けて、遠ざかりながら笑い続ける彼女の声がしばらく響いていた。

コメント

_ ちこ ― 2011/01/03 13:05

今年もよろしくお願いいたします。

ディープな旅、大好きです!!
ご一緒してみたいです(^0^)
しかし我が家は財政難・・・頑張ってみます♪

_ dragonfly ― 2011/01/03 23:58

ちこちゃん、今年も楽しい年にしましょ。
何に出会うかわからない旅行です。カーナビがあっても道に迷います。
でもそれが楽しいんだよね。いつかきっとご一緒してね。

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