ジェイムス・テイラー&キャロル・キング ― 2010/04/16
4月14日、武道館の"Troubadour Reunion"コンサートに行った。
Troubadourというのはウエストハリウッドにある伝説の音楽クラブで、ジェイムス・テイラーがアップルレコードからデビューアルバムを出して間もない1970年秋、キャロル・キングとの初共演が行われた場所らしい。
リユニオンの名前通り、このツアーにはオリジナルのバンドが集まっている。つまり、クローゼットの一番奥にしまい込んだLPの、あのメンバーたちだ。
James Taylorの"Blossom"で静かにコンサートが始まった。続くCarole Kingの1曲目も、静かな"So Far Away"だ。
blossom, it's been much too long a day
seems my dreams have frozen
melt my cares away...
there are so many dreams I've yet to find
but you're so far away...
ギターとピアノの音とともに、歌の言葉が染み入ってゆく。
troubadour トロバドールは元々、リュートを弾きながら自作の曲を歌った中世ヨーローッパの吟遊詩人という意味だ。「現代の吟遊詩人」という言葉では余りに陳腐だが、シンガーソングライターはもちろんその流れを汲むものだろう。
二人の歌が1曲ずつ交互に演奏されてゆく。
Carolina in My Mind, It's Too Late, Country Road, Will you still love me tomorrow?
自分でも驚いたことに、曲の8割くらいは口ずさめてしまう。最近のことは何でも忘れるのに、記憶って不思議。
極め付きの"You've got a friend"は、歌われ過ぎてちょっとくたびれた感があるが、やはりすてきな曲だ。
昔々のハンサムなJTを貼付けておこう。声は全く変わらず、目をつぶればこの頃が蘇る。

このワールド・ツアーは3月にオーストラリアで始まり、ニュージーランドから東京へやってきた。今年はこの後アメリカで、あと40数回行われるらしい。現在60代のトロバドールたち、10年後も20年後もずっと歌い続けて下さいね。
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