リユース、その後2024/11/03

 Vブックス宛に3箱、本をぎっしり詰めて送ったのが1週間前。
数日で査定結果のメールが送られてきた。外出中だったため、ざっと読んでOKしてしまったが、その後リストに載っていない本がずいぶんあることに気づき、問い合わせてみた。

 データベースに存在せず買い取れなかった商品や
査定対象外の商品は明細に記載できかねている、とのこと。
ふーん、そうなんだ。
 確かにかなり古い本(筑摩書房の太宰治全集とか)を入れたし、仕方ないとは思ったが、
査定額0で記載された新潮クレスト・ブックスが、サイトのトップページから検索してみると、買取り参考価格399円と表示されている。ジュンパ・ラヒリ作品を含むクレスト・ブックスは、どれも良い状態で本棚に並べておいたはず。
どういうことなのかな。

 リユースで大きなお金が入ってくるとは考えていなかったが、足を踏み入れてみると、いろいろ釈然としないことが起きるようだ。
 実は、本の整理と同時に、タンスに眠っていた着物の買取り依頼も始めてみた。現在、評判のよい3社に絞った出張査定が終わったところなのだが、これがさらに、違和感だらけの納得いかない腑に落ちない割り切れない状況なのだ。噂には聞いていたけど。
 今や高齢者となった昭和の娘たちのタンスには、たくさんの(かつて高価だった)美しい着物が大切にしまわれているわけで、同年代の友人たち数人に今回の査定結果を知らせることになっている。みんなびっくり!がっかり!だろうなあ。

世間が面白くない時は勉強 その22024/11/11

 8年前のアメリカ大統領選でヒラリー・クリントンが敗れた時、
「世間が面白くない時は勉強にかぎる」という言葉があるそうだ(半歩遅れの読書術、國府功一郎、日経新聞10月16日)と書いたことを思い出した。
 あの時、落胆しながら、
頭脳明晰で比類ない経験を持つ女性、面白みに欠けるかもしれないが、公平で度量の大きなヒューマニストだと思う。そういう女性が次に登場するまでに何年かかるのだろう。
と憂いたけれど、そう長くはない時間を経て現れたのがカマラ・ハリスだった。
 理解しかねるアメリカの選択だ。世間は全くもって面白くない。この脱力感を何で埋めよう。

 という理由からかどうか、自分でもわからないが、
最近久しぶりに読んでいるイギリス文学が、これまでになく面白い。
ヴァージニア・ウルフ『燈台へ』、故ポール・オースターが言った通り、よい作品だった。
イアン・マキューアン『贖罪』、映画だけではない。怖いくらいの素晴らしさ。
そしてジェイン・オースティン『自負と偏見』、細部がなかなか愉快な話なのだ。

久しぶりに丸善で本を買う2024/11/18

 週末、友人と丸の内ランチの後、オアゾの丸善に立ち寄った。
そして、とても久しぶりに岩波文庫を2冊購入した。

2books

 ここ何年も、新聞の書評や広告などで気になった本を図書館にリクエストし、さんざん待たされた末に読んで、これは手元に置きたいと思うものだけAmazonなどで(中古本を)購入している。その方法なら増える本は年に20冊ほど。ものを増やしたくない年齢には程よいペースだと思う。
 けれど、ごくまれにリアル書店に足を運んでみると、知らずにいた本がずらりと並び何とも刺激的だ。海外文学コーナーで『ソーンダーズ先生の小説教室』を発見した。ロシア文学の講義らしい。ソーンダーズはシラキューズ大学の教授でもある。ん、そう言えば、シラキューズって、ルー・リードが詩を学んだ大学じゃない?その場で図書館にネット予約した。
 ルシア・ベルリン新刊の短編を一篇立ち読みする。これはもう、すぐにでも手に入れたい。娘からの誕生日祝いにちゃっかりリクエストしよう。

 上の階に上がると、今年亡くなった松岡正剛さんの「松丸本舗」についての説明が掲示されていた。あのめくるめく本の森があったのは、2009年からのたった3年間だったのか。

 それから広い文庫本コーナーの棚の間をゆっくり歩いた。
トニ・モリソンの強く美しい表情に目を奪われる。
サイマル出版版とポプラ社版(どちらも図書館の本)で2回読んだスタインベックのロードトリップ記録は、しばらく絶版になっていた。青山南さん新訳は出版されたばかりのようだ。

 レジでオアゾ20周年記念のカバーをかけてくれた。開店したばかりの頃は仕事帰りに時々立ち寄り、洋書売り場の椅子に座って(高過ぎて買えない)写真集や美術書を広げたものだ。