早い！速い！一体どうなってる？立ち止まって考える暇もないうちに、４月期終了だ。ひゃー、ぐるぐる飲み込まれていくみたい...

　心がけているのは、急流または濁流のような時間の流れの中で、その学生と出会うのは一度だけであり、彼らにとっては初めての語彙や文法であるから、一人一人の学生としっかり向き合ってその意味をきちんと伝えること。なんて生真面目な教師みたいだが（実はちゃらんぽらん）、つまりできるだけ使い古し焼き回しではない方法で、彼らの持つ知識に対応する日本語の概念を入れること。いえ、教材は使い古しもあるんですが、心構えとしてね。（注：他言語には置き換えられない項目もある）

　きのうはY校の校外学習、上野公園の国立博物館に出かけた。ワイワイだらだらアジア館を見て歩くネパール人学生たちの足が、仏教伝来に関する展示物前で止まった。ネパールのことがひとつも言及されていない、と言うのだ。様々な説があるだろうが、ブッダ生誕の地とされるルンビニは確かにネパール南部の村だ。

出口のアンケート用紙に、何人もの学生がそのことを熱心に書き込んでいた。

　本館で仏像や鎧兜など日本美術を見て再集合、残っていた学生たちと写真を撮った。今日から短い学期休みに入る。みんな、また来月ね。

（Y校：クラス構成は中国・ベトナム・ネパール）