思い立って、一人車を飛ばした。高速道路を通れば犬吠埼までは意外に近く、２時間少々で到着した。灯台の周りは家族連れでにぎわっており、足下に鯉のぼりが旗めいていた。

　いつ頃からか、家族の間でわたしは「灯台好き」ということになっている。思い出してみると、確かにあちこちで灯台を見ている。いっそのこと日本の灯台巡りでもしようかしら、と漠然と思っていた。

　スイッチを入れたのは、昨日facebookで久しぶりにメッセージをやりとりしたカナダのTじいさんだろう。2001年の夏に、PEI（プリンスエドワード島）中の灯台を案内してくれたのだった。東端西端制覇記念証書をわたしは持っている。その後、アメリカ東部州でも幾つかの灯台を訪ねた。真っ赤なものや黒と白に塗り分けられたもの、下に家がついたもの（家から伸びたもの？）、ひたすら背の高いもの、石造り、鋼鉄製など、北米の灯台はそれぞれに個性的だ。

　ギフトショップが併設されている所には、よくその地方のshipwreck maps（難破船地図）が置かれていた。船の名前と年代が記された「 宝島」風の地図が、なぜあちこちで売られているの？多分、冒険好きの血を騒がせる何かがあるんでしょうか。海賊やら財宝やら...

　関東の最東端（本州の、ではないらしい）犬吠埼の灯台は上まで99段、予想よりも小さめだ。展望台で初夏のような風に吹かれ、太平洋を見晴らした。

　ところで、家に戻り駐車場に車を入れようとした時、ゆさゆさと地震が来た。銚子では震度５弱。４時間前だったら、さぞ怖かっただろう。

＜続きがあるかもしれない灯台シリーズ　その1＞

　資料：

・世界灯台100選wiki

・世界の灯台案内

・灯台めぐり　日本の登れる灯台