国際派カップル2006/08/02

 今日気づいたのだが、私が教えているプライベートの学生には全員日本人のガールフレンドがいる!って、今さら驚くようなことではないのかしら。
3年前のステファノから始まって、リチャード、ライアン、アレックス、そして今週4回限定レッスンのトーマス、彼らの横には、きれいな日本の女の子がひっそり(←イメージ)寄り添っているのだ。すごいですねー。

 何がそうすごいのか、と言うと、
ほら、私の親の世代は、隣町や近所の誰某の知り合いやらと結婚したわけですよね。そして、私の世代は東京など大都市での大学時代(またはその後)に知り合った他府県の者同士が、親にあれこれ言われながら結婚した。
ところが今や若い世代は世界中に出かけ、遠い国の誰かと友だちになったり、恋愛したりする。わあ、これぞグローバル。

 日本の女の子たちよ、世界に遍く広がって、その存在を知らしめなさーい、と何やら大げさな気分になりました。狭い場所で右往左往しながら中年になってしまった者としては、正直なところ、あと20年遅く生まれたかったなあとも思うのですが。

数字など2006/08/04

 欧米系のゼロ初心者に数字を教える時、私はこの方法を使う。
動作をしながら2、3回繰り返すと、大体定着するようだ。
教えられる立場にいる自分を想像してみると、何と頭のいい学生たち!
他の先生方はどんな暗記術をお使いでしょうか。

1 itch かゆい
2 knee ひざ
3 sun 太陽
4 yawn あくび
5 go ゴー
6 rock 岩
7 (ba)nana (バ)ナナ
8 achoo ハクシュン(くしゃみの音)
9 could クッジュー(9と10続けて、〜て下さいますか?)
10 you

 今週4回だけ教えたトーマスさん、最終日の今日は
「すみません。冷たいラーメンはどれですか。
冷たいラーメン、おねがいします。
いくらですか」
などが上手に言えるようになった。冷やし中華が好物なのだそうだ。

 上記のようなサバイバル日本語だけでなく、文の基本構造も理解して欲しかった。
名詞文、形容詞文、動詞文の時制、助詞、語順がおおよそ理解できれば、これからの独学もスムーズだろう。
「わたしは、きのう、6時から7時まで、レストランで、ともだちと、
スパゲッティをたべました」
短作文、オーケーです。1時間半、計6時間よくがんばりましたね。
さあ週末です。

「恐ろしべき」とは?2006/08/07

 そんな日本語あったっけ?と尋ねられることがあります。
答:いいえ、ありません。間違いです。

 「恐ろしべき」とは、3年前中国人学生が作文に書いた言葉です。
大上段に構えた論文口調の作文に「〜とは恐ろしべきものである」という一文があり、ははー、恐るべし!と恐れ入ったのでありました。
 というわけで、何やら深い響きがあるのに、実は無意味なところが気に入っています。

 「恐ろしべき」日本語教室は、ヤフー版が05年の1月から。
アサブロ版は06年7月から始動しています。
私はdragonfly、または「旅する日本語教師」(と自称するくらい旅行したいものだなあ。)
アメリカ大陸走破(車でね、USA)を目論んでおります。
どうぞよろしく。

ホリデーコース2006/08/11

 7月から週に2日教えているホリデー1クラスは、台湾から来ている女の子たちが主なメンバーだ。ここにディラ(インドネシア)、カール(アメリカ)、ロリアン(ベルギー)などが一時的に加わって、初級前半をゆっくり進んできた。

 今このクラスに在籍しているのは、台湾の女の子8人の他にアメリカのクロエとフランセス、ラトビアのゾヤ、ドイツのコニー、そしてやはり台湾の母子梅花さんと許君だ。

 いつも面白いなあと思うのは、メンバーの性格が微妙に作用し合ってクラスの雰囲気を作っていくことだ。ワワやフィがいた先月は女子高みたいだったのに、今月は全体に大人びている。シンさんやチンさんにも別の面が見えている。
この学生はこうなんだ、と決めつけないことなのだろう。どう接するかで学生の伸び方は大きく変わってくる。

 休み時間、ヨガのインストラクターである梅花さんに呼吸法を習った。息を吸いながら体を起こして両手を頭の上でまっすぐ伸ばす。明るい梅花さんと話していると、私も楽しい気分になる。
「これなんですか、すうーっ」
「息を吸います」
「これ、ふうーっ」
「息を吐きます」
私たちの横で、落ち着いた風貌の息子許君がにこにこ笑っていた。

トンボ・コレクション2006/08/12

 
 アメリカの友だちからポーチ用のライトが届いた。
ポーチ?うちにはないじゃないの。
 でも、私のトンボ・コレクションを知っていて、わざわざ送ってくれたのだ。
ありがとう、スーザン。

 dragonflyグッズを集め始めたのは数年前だ。
と言っても、アクセサリーとキーホルダーが数個ある程度。
家に飾るもの、例えば金属製の壁掛けや石のコースターなどもあるが、
それらを使う前にまず居間をリフォームしなきゃ、と思っているので、まだ箱の中だ。
このポーチ用ライトもリフォーム後使用品の仲間入りかなあ。

フランス人学生たち2006/08/15

 フランス人学生は騒がしい、と数回の経験で決めるべきではないだろうが、ああ、何ともにぎやかな夏の会話クラスである。
日替わりで担当している他の先生方も「あのクラスは疲れる」とボヤいている。
7人クラス中の3人がほとんど絶え間なく、フランス語で話しているのだ。もちろん手をこまねいているわけではない。短文を書かせ、ペアワークをさせ、板書発表をさせ、「はい、静かに」と手で示しながら注意もしているのだが、通じていないのか?
 今日の文型は  〜は<場所>にあります/います

  ルーブルはパリにあります
  カモノハシはオーストラリアにいます
  スタバは靖国神社の近くにあります

 何とか自分の文を作らせた。
 と、窓の下が騒々しい。表の通りを遺族会のデモが通り過ぎたかと思ったら、右翼団体と機動隊が集まり交差点内でにらみ合っている。自分も騒がしい3人組が「あれは何なんだ」とフランス語でまくしたてながら、写真を撮り始めた。
 終戦記念日、靖国参拝、戦没者、ナショナリスト、右派、、、説明の難しい問題だ。語学教師としては良識的で偏りのない簡潔な説明をしたいと思っているのだが、きちんと伝わったかしら。というより、君たち聞いていたよね、noisy French boys?

日本語インターンin MN2006/08/18

 
 今年1月、ブログにミネソタ州日本語アシスタント募集の記事を載せた。
問い合わせてくれたMさんは幸運にも同じ州の大学に通っており、学校区でのインタビューを経て正式な後任者に決定した。
一時帰国中の彼女と今日ランチをご一緒したのだが、おお、若い!

 日本語教育の勉強経験がなくても、日本語を母国語とする者なら誰でもアシスタントを務めることはできるだろう。英語が堪能なMさんなら、問題なく一人でクラスも持てそうだ。その後日本語教師を仕事に選ぶかどうかはさておき、滞在そのものを楽しんでエネルギーを蓄えられるといいと思う。

 教師資格は持っていたけれど全く若くない私が楽しんだのは、中西部の文化だった。ネイティヴ・アメリカンの歴史やローカル作家、季節毎のイベントなど、滞在以前はマスコミを通してしか知り得なかった事柄、またはそれ以上のものが直接自分で入手できる。
専攻したアメリカ文学はそれまで単なる活字だったが、その感触や匂いを実感できるようになった。つまり奥行きが加わって立体化したとでも言おうか。その楽しさは今も続いている。

 ミネソタ文化の最たるものが、この架空の町レイク・ウォビゴンだろう。
Mさん、行ってらっしゃい。気をつけて。