東日本大震災チャリティCD2011/04/04

iTunesからダウンロードする方法もあるが、私は週末、Amazonに予約注文した。
今日、25-27日に配送されるとのメールあり。
この2枚組輸入盤は37曲収録、iTunesのほうは38曲、5月4日発売の日本盤にはブックレットがつくらしい。
あちこちに書かれているでしょうが、ウィジェット貼っておきます。

震災の影響 日本語学校の場合2011/04/05

 多国籍K校の4月期が始まった。通常は午前会話クラスが8クラスほど、午後の総合日本語コースが10クラスほど開講され、各クラスで10-20人の学生が勉強する。
が、今期は、、、
午前クラスは3つ、学生数は何と合わせて10人。午後は7つのクラスが各4人〜10人ほどでスタートということになった。しんと静かなロビー。1ヶ月前は英語フランス語イタリア語が飛び交い(「日本語で話そう」という注意にも関わらず)、あんなににぎやかだったのにね。

 震災後にヨーロッパの国々などから避難勧告が出され、100人以上の学生たちが続々と帰国してしまった。日本への渡航禁止通達もあり、新学期コースはキャンセル続出。フクシマの状況によっては5月に来るつもりの学生もいるが、継続生数人が既に退学手続きを取ってしまったという。

 来週始まるY校はアジア人学生中心の学校だが、こちらも各クラス6〜8人ほどが日本に残っているだけだ。つまり継続生数十人は中国などに一時帰国している。
卒業生のうち2人は、せっかく大学に合格したのに、進学を取りやめて帰ってしまった。

 日本に留まっているY校の学生たちに、週末、元気づけメールを送った。即座に返事が来たのは、やはり不安だったからだろう。「来週からまたがんばろうね」と書いたが、
さあ、クラスメートはいつ戻ってくるのか。
ベトナム、ネパール、モンゴルからの新入生も、予定通りやって来るだろうか。
 とにかく今できることを誠実に、と自分に言い聞かせ、久々に教材プリントの山を分類整理した。

K校 今日の短文2011/04/12

 中級クラスの代講、文法『完全マスター』をいくつか進めた。
何人かは以前担当したクラスの学生たちだ。一時帰国していたが、少しずつ日本へ戻り始めた(と言っても、まだ半数以下)
やあ、おかえり。余震が多いよね。日常の話をしながら、機能語を導入していく。今日の学生たちは、明快ないい短文を作った。

・〜わけがない/わけはない
 (〜のはずがない、当然〜ない、〜の可能性はない)
  東京電力の人がひまなわけがない
  東電の人が忙しくないわけがない   
                東電という単語を知らない学生に説明=TEPCO

・〜わけにはいかない
 (本当はしたいが、理由があって〜できない)
  いま、フクシマに行くわけにはいかない

・〜ないわけにはいかない
 (〜しなければならない)
  友だちだから、てつだわないわけにはいかない

こんな時には本を読もう2011/04/19

 大震災は、被災していない私たちの生活にもじわじわと影を落とし始めている。日本語学校のスタッフたちが数人、職場を去ることになった。
 心沈む4月後半。
桜はもう散ってしまった。
うん、こんな時には本を読もう。

 去年から時折調べている、アンダーグラウンド・レイルロード関連の絵本が届いた。地下鉄道とは、19世紀半ば黒人奴隷を自由州へ逃がすための秘密組織だった。
"Moses---when Harriet Tubman led her people to Freedom"は2007年、アメリカの優れた児童書に贈られるCaldecott Honorコルデコット名誉賞を受賞している。

フィラデルフィア・オーケストラで思い出す2011/04/23

 数日前「フィラデルフィア管弦楽団が破産申請をした」という残念なニュースを読んだ。
08年の秋、N響から移籍したデュトワ氏の初演奏会に行ったことがあり、ことさら関心を持ったわけだが、フィラデルフィアのキンメル・センターの様子と共によみがえったのは、重たいコートを着てスカーフをかぶったおばあさんの姿だ。

 以前も書いたが、『展覧会の絵』はエマーソン・レイク・アンド・パーマーが最初だった。そんな無教養者がチャンスを得て、07年にトロント交響楽団、翌年フィラデルフィア管弦楽団でこの組曲を聴くことができたのは、素晴らしく幸運なことだったろう。
が、実は08年のその日、キンメル・センターには大勢のシニア招待客が詰めかけていたのだ。ネット予約していたチケットを窓口で受け取り、エスカレータを上がる時、やや古ぼけた上着やコートを着た大勢のご老人たちが、係員に誘導されながらぞろぞろホールに入るのを見た。

 「プロムナード」始まりの印象深いトランペット、しかし何やら背後からガサゴソという耳障りな雑音が響いてくる。いったい何?
 振り返ってみると、数列後ろに座っているおばあさんが、買い物袋を熱心に探っているのだ。ぎやー、何とかしてほしい。
しかし買い物袋おばあさんの周りもご老人ばかりだ。ガサガサゴソゴソは全く気にならないらしい。
 おばあさんの探しものはその後も数分間続いた。その間、私は必死で
こんなことで大切な『展覧会の絵』を台無しにしたくないっ、頭からあの雑音と苛立ちを消し去ろう、音楽に没頭しよう!と努力し続けた(つもりだった)

 けれど3年後、フィラデルフィア管弦楽団という固有名詞で思い出したのは、ああ、やっぱり、スカーフおばあさんの買い物袋だったねえ。

へえ、こんな本があったんだ2011/04/30




Girls Like Us: Carole King, Joni Mitchell, Carly Simon--and the Journey of a Generation(Sheila Weller)