たとえば私が風になれば
　
　もし私が風になれば、
　風になってどこても自由に行けるのが出来たら、
　富士山から、ベニスまで、日本から韓国まで、
　自身がのぞむなところへ行けるのが出来たら、
　今でもすぐ君に行きたいんだ。
　一人でがんばている君にびりょくながら力がなりたいんだ。
　もう知っているんじゃないか。
　私に一番大切な人だよ。

　でも今の私だちには、いっしょにいるのはダメだから、
　遠いばしょで自分の力が出来るばしょまで頑ばるから
　信じてぐれ。

　人は生まれた時から嫌でも留める場所を取る横に君がいないから、
　いつだって探している私のように、
　必ず私だちは出會うだろう。
　待ってぐれ。
　そして忘れないで。
　　　　　　　　　　　　　　ある冬東京にいるC

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クラス担当のY先生が、肩を震わせて＜泣いて／笑って＞いた。
　　　　　　↑＜　＞の正しいほうを○で囲みましょう。

C君の作文にはJ-POPの影響と、絵に描いたような母語干渉が見られる。
若いっていいなあ、心から。

　今期は両方の学校で中級を教えている。
先学期に引き続き担当している「完マス２級」だが、どんな文を提示すればその機能語を理解しやすいのか、以前より多少明快になり、時には軽いアクティビティ練習を入れたりしている。
　が、短文を書かせてみると、できちゃうんですねー、非文が（実はそれが楽しみでもあるんだけど）。説明にまだまだ工夫が必要ってことでしょう。今週の短文いくつか。

・〜によって／より／よる（手段）
　自動車による移動は便利だが、うんてんしゅがたいへん

・〜によって／より／よる（原因・理由）
　店長によるストレスをもらう
　円高によってきゅうに国に帰る人が多くなる

・〜によって（それぞれに違うことを示す）
　ラーメンの値段は店によって違う
　給料によってその月のおかずが決まる

・〜によっては（ある場合には違う）
　せいけい手術は医者によっては失敗かもしれない
　お見合いによっては相手が来ないことがある