オハイオ川に沿って(第17次遠征隊#5)2018/07/07

 シンシナティに行ったのはもうひとつのテーマ、数年前から興味を持っている 地下鉄道 Underground Railroad のためだった。ケンタッキー州にある空港でレンタカーを借り、川を超えてオハイオの州道52号線沿いにリプリーという町へ走った。

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 この町には、かつての奴隷廃止論者 abolitionist の家が2軒あるのだ。19世紀、奴隷州から逃亡する黒人たちを秘密裡に北へ誘導する地下鉄道組織において、駅(ステーション)と呼ばれた家だ。逃亡した乗客(パッセンジャー)を次の車掌(コンダクター)が現れるまでかくまって保護した。それは無論駅長にとっても、非常に危険な行動だった。
コルソン・ホワイトヘッド作『地下鉄道』は1850年の逃亡奴隷法以降にジョージアから逃亡する少女を中心として描かれた小説で、2016年のピューリッツァー賞と全米図書賞を受賞している。

 John Parker House 様々な展示物があり、地域ボランティアが当時の様子を話してくれた。
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 丘の上にあるもう一軒のRankin House
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 石段からオハイオ川を見下ろす。対岸のケンタッキーは奴隷州、こちら側は自由州だった。
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 長田弘さんのエッセイ『アメリカ61の風景』(みすず書房)に「オハイオのユートピア」という章がある。村とも呼べないような小さな集落をユートピアと名付けた人々がいたのだ。「長田先生、来てみましたよ」
全米ドライブを支えてくれる本を、帰国後また開いている。

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