タイのサメット島 ― 2018/04/05
バンコクから南へ3−4時間。ラヨーン近くの桟橋からスピードボートで行く小さな島がサメット島 Koh Samed だ。春分の日を利用して皆で娘を訪ね、久しぶりの短い家族旅行になった。海沿いにコテージが点在するホテル、中高年は海辺で過ごし、若者はモーターサイクルで島の道路を回った。ビーチに魚売りやマンゴー売りが来るところがタイらしい。
ホテルを探す時、いつもの勘違いで最初はサムイ島を予約していたことを、ここに告白しておきます。サメット島、のどかでいいですよ。お勧めします。
機内誌のカーヴァー特集 ― 2018/04/28
先週、バンコクから一時帰国中の娘とウズベキスタンへ行って来た。その記録も書いておきたいが、今引きつけられているのは、利用した大韓航空の機内誌Beyond4月号にあったレイモンド・カーヴァー特集だ。
14ページに及ぶ special of the month は韓国の翻訳家 Koh Young-beom 氏とコラムニスト Baxa, Kim Seul-gi 氏他によるもので、カーヴァーの経歴から始まり、『頼むから静かにしてくれ』『愛について語る時に我々の語ること』『大聖堂』論へと続く。
短編「ささやかだけれど、役に立つこと」の解説がよい。焼きたてのパンが、救いようのない現実に直面した夫婦に差し出される。心底忘れたい苦しい記憶を持つ誰にとっても、それはささやかな希望の薄明かりなのだ。
カーヴァーの後にはフィリップ・ロス『ヒューマン・ステイン』、トマス・ピンチョン『V.』、そして Kim Keong Kon 氏のリチャード・ブローティガン論が載っている。今調べたのだが、Kim Keong Kon 金聖坤先生は米文学を専門とする著名な文学評論家のようだ。韓国でもサリンジャーやソール・ベロー、アップダイクなどが翻訳出版されたのだろう(多分)。そう言えば、韓国の学生から"Cathedral"のペーパーバックをもらったことがある。現代米文学は日本と同じように紹介され、受け入れられたようだ。
ブローティガンの『アメリカの鱒釣り』は絶版になりかけたところをカート・ヴォネガットの口添えのおかげで1967年に再版され、広く読まれるようになった、とある。寝ても覚めてもブローティガン!だった70年代を思い出す。原文の魅力を際立たせる藤本和子さんの名翻訳は、日本語表現に新しい風を吹き込んでくれた。ピンクの表紙の本はかなりくたびれて、今もわたしの本棚にある。ずいぶん前(Wikiがなかった頃)にまとめたブローティガン資料 は連休中にリンク先をチェックし updateするとしよう。
Korean Airのinflight magazine "Beyond"は韓国語と英語で書かれている。
Beyond eBookもあるようだが、今日現在リンク先はうまく開かず残念。
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