アメリカの高校の教科書2016/03/20

 Prentice Hall LiteratureのPlatinumは、高校1年生が language art のクラスで使う教科書だ。手元にあるのはこれだが、もちろん改訂版も次々に出されている。



 先月、文科省が2020年度に始まる新学習指導要領に合わせて高校国語の教科内容も検討中というニュースがあった。読み直してみると「現代の国語」と「言語文化」を必修とし、「論理国語」「文学国語」「国語表現」「古典探究」などの選択科目が設定されると書かれている。

 アメリカの language art は「文学国語」「古典探究」に相当するかもしれない。このGrade10用教科書には、ポー、E.ビショップ、W.H.オーデンなどの詩、M.トゥエイン、ジェイムス・サーバーやラングストン・ヒューズ、ディラン・トマス、カポーティなどの短編が収められている。
おっと、好きなものを書いてしまったけど、シェイクスピア劇、キーツ、スタインベックの中編小説、レジナルド・ローズ作「12人の怒れる男」脚本なども入っている。何しろ1,000ページを超す分厚い本で、2000年当時教科書は学校の備品だった。どの科目も確かそうだったと思うが、学生たちは自分が選択したクラスの教科書を1年間借り受けることになっていた。今はきっとeBookが各自に配布され、持ち運び便利になっているんでしょうね。よく知らないけど。
 この本が楽しいのは作品の前に手引きguideがあり、作品の後にどう読むかのヒント、分析するためのポイント、批評的な読み方、読後要約のまとめ方などのページがあることだ。留学生の気分でパラパラと好きな部分を読み始め、いつの間にか引き込まれて時間が過ぎていく。
はい、三連休。冬学期が終了し、春休みでもあります。