長い冬休み2010/01/12

 数えてみたら、この冬休みは今日まで2週間以上もあった。それなのに、一体何をしていたんでしょ?
 記憶にあるのは、リビングルームの陽当たりのよい場所を、本とiPhone(Y! music用)とひざ掛けを持ってIKEAのポエングと共にズルズル移動する老女のような自分である。晴天の日が多かったし、冬の午後の長い日差しに暖められてぽかぽか、極楽でありました。

 それから、写真家関連のDVDを見た。アニー・リーボヴィッツとロバート・キャパはどちらも面白かった。年が明けてから、予定通りカルティエ=ブレッソンの映画を見に写真美術館へ行った。

 そして、図書館でこれを借りた。MAGNUM MAGNUM。多分大きい本だろうと予想したけど、まさかこれほどの大型本だとは。
 図書館から3ブロック、両手に抱えてよろよろ運びました。568ページ、重さは6.5kg。
これはなかなか読み終わりませんぞ。ページをめくる、写真を見る、文章を読む、考える、、

 そのままそこに在るものの最高の瞬間を捉えるカルティエ=ブレッソンと、大がかりなセットを準備して最高の瞬間を作るアニーは、作品を作り出す方法が対照的だ。
彼らに共通したのは、撮影した数時間後、被写体だった偉大な人たちが暗殺されたことだろう。ガンジーとジョン・レノン。その大きな喪失を記録する役割を担った、ということか。

 スーザン・ソンタグがアニーのパートナーだったという話もいい。アニーが破産の危機にあったと最近の新聞に出ていたけど、蓄財に励む人じゃなかったからなんでしょう。何とか財産の没収は免れたらしい。

 キャパとスタインベック、ヘミングウェイ、ピカソとの関わりなども興味深い。彼と他のマグナムの写真家については、もう少し読んでみたい。1月の宿題ね。

コメント

_ ちこ ― 2010/01/13 18:39

太陽の光・ポエング・読書・音楽。
羨ましい。私も先生のように過ごしたいです(^0^)
無事に論文出しました♪
月曜日からは早速、仕事です(^^)/

_ とんでれら ― 2010/01/13 20:04

写真美術館って、恵比寿の?
キャパや沢田の写真、私の知っている写真はいずれも戦争ものだけど、
特に、ベトナムの戦争博物館で沢田の写真をみたときは、
「写真」というものを見直した。
それまでは写真がなんで芸術になるのか、単なる偶然じゃないか、
そう思っていたけど、沢田の写真を見て、
彼の作品は、芸術以上だと思った。
飛行機事故のニュースを見るたびに、戦争に反対していかなくちゃ、
と心底思った。
・・・って、わかりにくいよね。つまりたとえ事故でも
愛する人を失った悲しみははかりしれない。
なのに、人間がおろかにも「起こして」しまった「戦争」で、
愛する人をもっていかれるのは、絶対嫌だ。
事故は防げなくても、戦争は防げるかもしれない。
だから、戦争を起こさないために、知恵をもたなくちゃいけない、
沢田の写真を見て、心からそう思った。
写真には、それを撮った人の魂の叫びが確かにあるとそのとき思った。

_ dragonfly ― 2010/01/13 21:46

ちこちゃん、論文提出おめでとう!やりましたね♡♡♡

私のひなたぼっこですが、その前に掃除したりお皿洗ったりゴミを捨てたりして準備完了!と座ったら、もう立ち上がらない。でも日が沈んだら、すごすごと家事に戻るわけです。束の間の幸せってやつだよね。

_ dragonfly ― 2010/01/14 00:34

とんでれらさん、はい、恵比寿です。ブレッソンの映画はやや平板な作りで、寝ているおじさんもいました。ポートレート写真の顔ぶれに私はわくわくしてたけど。

私が写真の素晴しさに気づいたのは最近のことなんですが、
再現できない瞬間の光景が、1枚の画像に切り取られ焼き付けられて、本当にたくさんのことを伝えることに驚いています。作為ではない、映像そのものが伝えるメッセージは強い。
とんでれらさんの戦争に対する思いに、共感します。MAGNUMの報道写真家たちによるさまざまな争いの記録を見る時、気持ちは同じような方向に向かいます。

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

名前:
メールアドレス:
URL:
コメント:

トラックバック

このエントリのトラックバックURL: http://dragonfly.asablo.jp/blog/2010/01/12/4809616/tb

※なお、送られたトラックバックはブログの管理者が確認するまで公開されません。