アンリ・カルティエ=ブレッソンの本2009/12/01

 誕生日に何が欲しい?と娘に聞かれて、アンリ・カルティエ=ブレッソンの小さい本をプレゼントしてもらうことにした。
ちょっと遅れて、はい、今日届きましたよ。ありがとう。

 そこでは、見逃していた映画も見られるらしい。行ってみようか。
『瞬間の記憶』予告編



 ところで、息子から遠慮なくもらったのは"The Beatles Box"だ。リマスター版、聴き応えあり。
こちらもありがとう。

Y校 (また)防災館引率2009/12/08

 学期末が近づいている。
週明けのY校は校外学習だ。本所防災館に引率した。

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 直下型地震シミュレーションの3D映画に続いて、台風体験コーナー、地震体験コーナー、火事体験迷路、消火器訓練コーナーを回る。
 素直な学生たちは、明るく真面目に訓練に取り組んだ。合流した香港からのカップルとも仲良くなり、記念写真を撮り合った。

 とは言え、午前午後通しで2クラスを引率し、少々疲れ気味の教師である。
 数えてみたら、本所防災館はこれで5度目なのだった。池袋のほうにも2度行ったことがある。両方で上映されている90年代初めの3D映画も、そろそろ新しいものに替えてくれないかしら。前の日に見た『2012』と比較しちゃいけないけど。

しがみつけない生き方2009/12/10

 今年評判だったカツマーとカヤマー。
 朝日新聞コラム以外の勝間本は読んでいないが、香山さんのほうは図書館から借りた。AERAの特集も読んでみた。

 先月だったか、教員室で「けっこう面白かった」と言うと、H先生が、どんな本でしたか?
「子どもやお金や恋愛にしがみつかない、ほどほどの幸せが幸せです、って」
「へえ、私はしがみつかない、じゃなくて、しがみつけない、ですね」
日本語教師らしい感想が返ってきた。

 そうだ、しがみつけないんだよね、もはや、子どもにもお金にも若さにも。
 そして、それらにしがみつけるとも思わないけど、しがみつきたいほどの恋愛に今さらながら憧れる、09年の暮れであります。遅すぎるか。オノヨーコ本でも読みましょ。

見ました"Julie and Julia"2009/12/15

 楽しみにしていた"Julie and Julia"だが、やっぱり地味に単館上映だ。仕方なく、昨日学校の帰りに日比谷まで足を伸ばした。

そして、もちろん面白かった!! 行った甲斐がありました。

 映画には、アメリカ家庭料理の名著"The Joy of Cooking"のイルマ・ロンバウアーもチラリと登場する。この本について数年前、短いメモを書いたことがあった。色々つながっているよね。
 お料理研究家って、最初は卵も茹でられなかったという人が多いのかしら。知り合いの枝元さんも、確かそうだけど。
 プライベートで時々教えているアメリカ人Aさんによると、子どもの頃お母さんがよくジュリア・チャイルドのTV番組を見ていたそうだ。
 ジュリア・チャイルドの「ボナペティ」は、言ってみれば私たち日本人のQP3分間クッキング・テーマ曲みたいなもの?

G校 ペレさんに聞こう2009/12/19

 初級コースの仕上げは敬語だ。尊敬語が3種類(飲まれる、お飲みになる、召し上がる)あることに、学生たちはまずうへ〜となる。先生、いつ使いますか。
使うかもしれない場面を説明すると、じゃあきっと使わないね、覚えなくてもいいよ、という雰囲気になりがちだ。
 一通りの練習の後、わずかな残り時間に、今回初めて「有名人にインタビュー」を入れてみた。
 例:ガンジーさん、どうして靴をおはきにならないんですか。

学生たちは、おもしろいと言い合って、ダ・ヴィンチ役の学生を質問を浴びせる。が、このダ・ヴィンチさん、自分のことをあまり知りません。

 ブラジルのハファエル君が「ペレになります」と立候補した。
ペレさん、たくさん練習なさいますか、どうしてブラジルチームはよわくなりましたか、いくつかの質問が続く。
「ペレさんはご結婚なさっていますか」
「はい、ボールと結婚しました」
わあ上手だね、皆が笑ったところで時間切れとなった。
この活動、使えそうです。次回はもう少し工夫してみよう。

「木村伊兵衛とアンリ・カルティエ=ブレッソン展」行きました2009/12/23

 G校午前授業とY校忘年会の間にぽっかりと数時間。きのう、恵比寿の東京都写真美術館へ「木村伊兵衛とアンリ・カルティエ=ブレッソン 東洋と西洋のまなざし」を見に行った。

 1940-50年代の木村伊兵衛作品は、きっと私の父が見たであろう日本の風景だ。銀座、上野、浅草、、。昭和の景色はどこか埃っぽく、日差しは強く、陰影がくっきりしている。
 横山大観って、細身だったんですね。谷崎さんはけっこう普通の中年男だ。父が愛読した永井荷風のポートレートもあった。

 カルティエ=ブレッソンの30年代はG.スタインのパリ、ガルシア・ロルカのセビーリャだ、と考えながら見た。
 10代の美しいカポーティが、険しい顔をしたステーグリッツ(J.オキーフの夫)の隣りに掛かっていた。
 サン・ラザール駅裏の水たまりをぴょんと跳んだ時、山高帽の紳士は60年後の日本人(私)がその姿を幾度もしげしげと眺めることになるとは、思いもしなかったことだろう。右足が水たまりに到達するまでの、永遠に長い一瞬だ。

 映画『記憶の瞬間』のほうは、1月5-15日に期間限定で上映される。
前売り券買いました、はい。